冨山商店について
冨山商店は、2020年から北海道池田町、士幌町内に所有する200haの山林にて自伐型林業や近自然づくりの考え方を基本に森づくりを始めました。複雑で多種多層な美しい森を目指し、自ら森林作業道を整備し、育成木間伐を行っています。
冨山商店の歴史は古く、1911年に先祖が池田町高島地区で創業しました。当初は木炭の生産販売や雑穀、米やみそおよび日用品を販売する店を営んでいましたが、1965年頃からのエネルギー転換の影響で木炭の事業から撤退。山林は放置せざるを得なくなり、商店も2005年にたたむこととなりました。
2019年、山林の所在地を確認しに行った際、樹々のある森の気持ち良さに惹かれ自分たちの手で山林を管理することに興味を抱きました。その後、北海道でのチェンソー講習会や奈良県吉野での森林作業道づくりの講習会などに参加し、基礎的な技術を身につけました。
そして2020年、森の資源を大切に活用し、美しい森がますます豊かに成長していくことを願いながら森づくりを中心とした冨山商店を新たに立ち上げました。樹々の成長を促す為に間伐した材から薪やホダ木、無垢材、工芸作品用の白樺樹皮や根っこなど、広葉樹の森の素材を生かした商品の生産販売を行っています。
冨山商店は、21世紀における環境の変化やそれに伴う価値観の変容に対して、自然や森への関わり方や活用の方法を模索しています。その過程が見える場所としての森を残すことで、森と人との良好な関係を維持していくためのアイデアの1つになりたいと考えています。